くるめラーメンさんに聞きました。
いい意味でも悪い意味でも味の安定が難しくて 職人技が要求されるとんこつラーメン。
そんな難しい継ぎ足し系のとんこつスープを 安定した味で出し続ける「くるめラーメン」
秘密がありました。
「くるめラーメン」といえば、近頃多くのブロガーが 「メチャクチャ美味しくなっている」 と書かなければ、昔のイメージのまま食べにいくことは無かったかもしれない。
いつか覚えていない昔の「くるめラーメン」は良い記憶でなかったので、現在のものすごく美味しい高レベルの味を食べたときビックリしました。
美味しかったから人気が出た → 人気が出たからチェーン展開した → チェーン展開したら味が落ちた → 味が落ちたから縮小した → 縮小したから、味が戻った → 美味しくなった
「ウチは典型的にそうだろうね。センターキッチンにしたのが失敗。輸送で味が落ちる。」
社長さんは元々はカレーのチェーン店を手広く展開されていて、大成功されていました。
昭和30年創業の人気カレー店の2代目。
社長さんは現在60歳。
上手くいった話も失敗した話もとても楽しそうに話されます。
今から30年ほど前カレー屋さんを沢山展開されていた頃、大牟田商店街の理事長を初代がされていたそうです。
商店街の中に1店舗開きが出て、自分が理事長のときに空きを出すわけにはいかないということで、何か店を始めようということになったそうです。
そのときに思いついたのが、ラーメン屋さん。
チェーン店の1店に同じ敷地内に大変繁盛しているラーメン屋さんがあって、これがいいんじゃないかって。
そのラーメン屋さんの師匠にあたる「大龍ラーメン」に教えを受けてスタート。
今から25〜6年前、ひょんなキッカケから当時全く誰も考えなかった ラーメンの郊外店を開くことに・・・
「カレーチェーンの経験から、郊外でも飲食店を運営できるということはわかっていたけど、うまくいくかどうかは半信半疑だったねえ。」
「当時バイパスが出来たから出店しようという飲食店は無かったもん。 ラーメン店としての郊外店は当時ウチだけ。」
その郊外店が当たりに当たってチェーン展開。
チェーン展開するために開発した物が「とんこつスープ製造機」
水、火加減、豚骨投入量を自動化し、それも継ぎ足しスープを作れるという優れもの。
「ただ、あったかいスープを輸送の為に一度冷やすと、ラーメンのスープはカレーと違って美味くないよね」
冷やさずに上手に輸送出来る方法を開発したが時すでに遅し。
そして現在は一店舗に戻って「久留米のラーメンでここが一番美味しい」と言うお客さんも多い。
もう一度チェーン展開しないんですか?
「もう60歳やけんねえ、息子たちがしたかなら、したらよかっちゃない? ばってん、お金はドカッと稼ぐよりコツコツず〜っと稼ぐ方がよかばい、ウフフフフ」
高い景色まで見て来られた経営者の言葉は含蓄がありますね。
|